経絡治療とは

経絡治療(けいらくちりょう)とは、日本が世界に誇る伝統的な鍼灸術です。

その特徴は手首の脉(脈)を診て病気や不調の原因を診察診断し、治療するツボを決定して、はりやお灸をします。

経絡治療は海外ではMeridian Therapy(メリディアンセラピー)と呼ばれています。

東洋医学から診た病気の原因

私たちの体には生きるために必要な5つの大切な働きがあります。

この働きを五臓(ごぞう)とします。

それぞれ、肝(かん)、心(しん)、脾(ひ)、肺(はい)、腎(じん)の5つの働きがあります。

ただし、現代医学の臓器とは名前は同じですが全く別の物ですので分けて考えてください。

例えば東洋医学の肝に問題があるといっても、現代医学の肝臓に問題があるわけではありません。

当院では全て東洋医学に基づいてお体を診ていきます。

五臓の働きを簡単に挙げますと、肝とは全身に血を巡らせる働きであり、心とはあらゆる精神活動を司る働きであり、脾とは消化・吸収・排泄を司る働きであり、肺とは全身に気を巡らせる働きであり、腎とは成長・発育・生殖を司る働きです。項をあらためて詳しく説明させていただきます。

この肝心脾肺腎の五臓という私たちが生きるために必要な5つの大切な働きが順調に行われておれば、自然治癒力にあふれ内外の外敵に侵されることはありません。

東洋医学ではこのような状態を健康とします。

一方、何らかの原因によって五臓が不調になると、自然治癒力が低下し内外の外敵から身を守ることができなくなり様々な症状が体に現れてきます。

東洋医学ではこのような状態を病気とします。

当院の治療法

肩こりであっても、腰痛であっても、胃痛であっても、アレルギーであっても、あらゆる病気は全て五臓の不調が原因です。

肝心脾肺腎のどの働きが上手くいっていないのかを、手首の脉(脈)を診て診察診断します。

これを脉診(みゃくしん)とします。

東洋医学における最高の診察法とされています。

脉診によって問題のある五臓が分かり、同時にそれを改善するためのツボが決まります。

そうしてあなたの病気の原因を解決するためのツボに、はりやお灸をして五臓を整えます。

このような治療法を経絡治療とします。

一定期間、経絡治療で体を整えることによって自然治癒力が旺盛になり、病気が癒えていきます。

また病気になりにくい体になります。

高齢に差し掛かるとあらゆる機能が衰え始めるのが普通ですが、当院で長年経絡治療を受けらている患者様は、体力、認知機能とも当初とあまり変わりなく過ごせています。

経絡治療で生涯現役、健康長寿を叶えることができます。

痛くないはり

鍼は完全滅菌された1回1回使い捨てのはりを使いますので、感染問題など衛生面でも安心安全です。

小さなお子さんやはりが苦手な方に対しては鍉鍼(ていしん)という先が丸い刺さないはりを使いますのでご安心ください。

熱くないお灸

もぐさをツボに載せて線香で点火します。

もぐさが1/3ほど燃えると温かみを感じます。

温かみを感じたらもぐさを取ります。

これを知熱灸(ちねつきゅう)と言います。

決して最後まで燃やすことはしないので、熱くなく火傷することはありません。

温かく心地のいいお灸です。

小さなお子さんには、火をつけると恐がるので、火を使わないお灸、温熱器灸(おんねつききゅう)を使います。

慣れてくると、子どもたちの方から「ピーしてピーして」とおねだりされます。

もちろん、大人の方でも火をつけるのはちょっという方にも温熱器灸を使いますので、ご安心ください。

中宮院では、痛くないはりと熱くないお灸による経絡治療で安心安全な治療を提供しています。